雑に扱われたい女 明菜(26) OL

出会い系ではなく体験サイトを選んだM女 体験女性ドキュメンタリー

出会い系で男を探す日々

「まるで自分の事が書いてあるみたいで、読みふけってしまいました。こんな私の事も、理解して躾けてくれそうな方が居るんだなと安心しました」

明奈は僕のブログを偶然に見つけ、すぐに全て読んだのだという。
書き手としては嬉しい限りだ。
ありがとう、と返信メールを送ると、明奈からもすぐに返事が来た。
始めはたどたどしく、おっかなびっくり話していた彼女だったが、すぐに性に関する悩みを打ち明けてくれた。

「自分の性欲が強いことは自覚しています」

明奈は諦め気味にそう言った。
最近の興味はSMに向いている。だが、極度の人見知りで恥ずかしがりやな彼女は、とてもそんなプレイをしたいとは相手に言えない。なので、SMプレイの経験はほとんどない。

明菜はよく、出会い系アプリで相手を探すそうだ。
いくつかのメッセージをやり取りした後、彼女はかなり早いタイミングで「会ってみたい」と言った。
インターネット上の出会いは、相手の顔が見えない分、時間をかけたコミュニケーションで相手を見極めるのが普通だが、何度も使っているうちに「よさそうな男」なのか、「ダメそうな男」を判断する能力は磨かれていったようだ。

性欲よりも、性癖。
性癖よりも、考え方。

彼女はいつも考えていた。
次に会う相手は、自分をどう扱うのだろう?

明菜自身の希望は「乱暴に、雑に扱われるセックス」だったが、そんなことはいつまでたっても言えなかった。
それは勘違いした男性を引き付ける危険性を考えたから…と考えたわけではない。

単純に、恥ずかしい。

プライドのような何かが、自分の中でそれを言うのを堰き止めていた。
だいたい、そんなこをと相手に伝えたとして、受け入れてもらえるかは分からない。
出会い系でやり取りするメッセージは、相手が「いい顔」を作っていたら見抜けないし、作っているかも…と思った瞬間、やはり願望は言えなくなる。

SMサイトの「体験募集」は、彼女にとってはアプリよりも全然、敷居の低い作業だった。
なにせ、相手の考え方なんて、ほとんどは文章になって書きだされている。
同じように体験をした女性の経過や、本人のレビューまである。

何より、一番確かめたいことが、もう確かめられていた。


私の秘密の願望を聞いても、拒否しないで分かってくれそうな人か?

明菜と会う日はすぐに決まった。
ちょうど、その週末は二人とも空いていたのである。

人と話すことがひどく苦手

待ち合わせ場所に現れた明奈は、目立たない女だった。
極端に地味でもなく、華やかでもない。
無造作に下ろした髪の毛と、露出のないロングスカート。

女性的な色気が少しでも出るのを恐れているかのように、意図的に抑えているような雰囲気だった。

僕がはじめまして、と挨拶しても、彼女は俯いたままでまったく目を合わせることができない。

「すみません」
何も悪いことをしていなくても、彼女はしきりに謝った。
「うまく話せないんです。緊張しちゃって」

テンパるとアワアワするタイプと、止まってしまうタイプがいるが、彼女は後者の方だ。

僕は話が続かないという点て少し困ったが、無理に話を盛り上がらせる必要もないか、と考え直した。
たくさん話すのが居心地いい人ばかりではない。

ハイ、イイエで答えられる簡単なもので、時々彼女に話しかけるくらいにした。

体験希望者に会うたびに思うのだが、文字で会話するのと、実際に会うのとでは全く印象が違う。
文字ではうまく話が繋がらない人も、実際に会うとコミュ力の高い人だったりするし、逆もしかりだ。
文章は緻密で的確なのに、実際に会うとほとんど話さないという人もいる。

どちらにしても、僕はあまり気にしないようにしている。
文字で内心が分かっているのなら無理に笑顔にする必要もないし、テンポのいい会話で通じ合える人なら、なるべくたくさん会話をする。

僕は彼女の沈黙もまた好ましく思った。

喫茶店で少し話そうかと提案したら、あまりに緊張しているので、アルコールが飲みたいと彼女は言った。
構わないよ、と僕は賛同し、真昼のビールを飲むために店に入った。

自信がないから本音も言えない

運ばれてきたビールを、酔うためだけに飲むのだ、とでも言いたげに、彼女は無感動に口に運んだ。

「お腹は減ってるんですけど、食べれなくて」

つまみの方は、あまりはかどらない。
その気持ちはよく分かる。これから裸になるかもしれない相手の前で飯を食うというのは結構難しいものだ。

いくつか世間話を振ってみるのだが、相変わらず雰囲気は硬いままである。
きけば、彼女はひどい人見知りで、いつも男性と会うたびにカチカチになるのだという。

「そんなに男性と会ったりするの?」
「けっこう、あります。出会い系で」

なるほど、と思った。でも、この雰囲気のままどうやってセックスまで流れていくのだろう?

「会う前に、コンビニでお酒を買って飲むんです」

不健全な回答が返ってくる。

明奈は現在は彼氏と同棲している。
仲良く過ごしているのだが、性の方はあまり合わない。
彼氏もどちらかというとMらしく、明奈の過激な欲求に応えるような器量は無いとのことだった。
そのうち、セックスレスのような関係になってきたのだという。

「ダメだってわかってるんですけど、我慢できなくて。終わってますよね、私」

倫理観と性欲のはざまで悩むのはよくある構図である。
半分くらいの人は、倫理が打ち勝っているのではないかと思う。
それは、清くいようという志というよりは、自分が抱えきれない罪悪感を避ける意味の方が強い。

しかしながら、思っている以上に体だけの関係を楽しんでいる女性は多い。
その動機はただただ「いい思いをしたい」というものから、明奈のように何かに突き動かされて仕方なく、というものまで幅広い。

「別に、ダメではないと思うよ」

僕は手短に答える。
明奈も、特に相槌を返すわけでもなく、少し俯いてビールをまた一口飲む。
嫌いとか、話がつまらないわけではない。

彼女はきっと僕の話を聞きながら、頭の中で「何を話そう」という思考を巡らせるという、あわただしいタスクをこなしている。
そして、パニックになりそうなくらいせわしない脳内会議をアルコールで抑制し、プラマイゼロでそこに佇んでいた。

人見知りは解けない。彼女は僕と目を合わせることも出来ずに、1時間もじっと、ビールの泡が浮かんでは消えるさまを見つめていた。

私なんかでごめんなさい

僕は世間話を切り上げ、性癖の話に移る。
少し、明奈の言葉が増える。世間話よりもこういう話題の方が慣れているようだった。

まだ空いている店内で、明奈の男性遍歴について少し話し、そのあとSMの件についても触れた。
どんなプレイがいい、というイメージは特に持っていないようだった。
彼女の興味は精神的な部分に向いている。SMとしての、ではない。
もっと根源的な性格というか、自分自身の在り方について思い悩んでいるようだった。

「いつも、頭の中でいろいろなことを考えちゃって、集中できないんです」
「変に余裕があるとダメなんだろうね。SMを選んだのもそういう理由?」
「そうかもしれないです。考える余裕なんて、なくしてほしいんです」

明奈は今までの自分について思い出し、経験をもとに的確に答えた。時折沈黙しながら、記憶を探るように、静かに。
僕の気持ちばかり気にしていた彼女が、自身の気持ちを観察する余裕が生まれている。
まだ雰囲気は固いが、もともとそういうタイプの女性なのだろう。
1時間で解ける緊張は解けたように思う。話も噛み合っていて、お互い悪い人間ではないことを理解する。

この日、特に体験をするかどうかは決めていなかったが、どうする?と問いかけると、彼女はコクコクとうなずき

「はい。しましょう」

と答え、ついで

「すみません、私なんかで」

と言った。
明奈は無意味にへりくだるところがある。
へりくだる対象は世間一般だったり、周囲の女たちだったり、僕だったりと様々だ。
その点について話を聞いてみると、彼女は当たり前というように答えた。

「へりくだって見せるのが癖なんです。こうしてれば怒られないので」

バカだね、と僕は言った。

そうですね、と明奈は答えた。

好き勝手に、雑に扱われたい


ホテルに入ると、空気がぴりっと締まる。

これから起こることを想像して、無意識に身を固くする。

張り詰めた空気の隙間に、淫猥さが時折除く。
これから、裸に、女になる。
抑え込まれていた日常を放り投げて、快楽に悶えるメスに戻る。

そんな期待が、明菜からにじみ出ているようだった。
つい先刻、真っ昼間の居酒屋でした会話を思い出す。

「出会い系では、SMなんてほとんどできませんでした。けど、ひとつだけ言えた願望もありました」
「足を舐めさせてください、でした」

彼女にとっての理想のセックスは、大事に愛されることではない。
雑に、モノのように扱われること。自分がただの女体だと思い知ること。

それが望みなのだ。

僕は冷たい床に、明菜を座らせる。
挨拶から始めようか、と僕は言う。

息をのむ一瞬の間とまどい、しかし、言われるがまま、明奈は頭を床につけた。

「お願いします」

そう言った頭に、僕は足を乗せる。

はあっ、と小さく息を吐きながら、体を震わせる。
いつものセックスとはまるで違う始まり。
ずっと想像だけで手の届かなかった、被虐の世界。

期待、興奮、不安。
すべての感情がどっと押し寄せる。
彼女は日常の些事をすべて置き去りにし、裸で自身の性と向き合う。

言えなかった変態願望

明奈の悩みは、自分を出すことができないことである。
自分自身の失敗や、弱点を、人に話すことができない。内側を知られることを極端に恐れている。
つまるところ、自己評価が低いのと同時に、プライドは高い。
いやらしい性欲に負けていることなど、誰にも知られることは出来ない。

僕は手始めに、明奈のプライドを崩す。

「この間に出会った男と、どんなことをしたのか話してごらん」

明奈の雰囲気がさっと固くなる。
言えない、そんなこと。

パチン

やにわに、明奈を叩く。
彼女は直ぐに理解し、動揺する。

話すか、叩かれるか。
その二択しかないのだ。

「話して、ごらん」

僕はやんわりと詰問する。
もちろん、明奈は答えられない。

パチン。

びくり、と明奈の体が震える。
イヤだ。痛い。

パチン。

「ほら、どうした?」

少し間をおいて、促す。
明奈の葛藤は続く。

黙れば、痛みが襲ってくる。
言えば、卑しい女に成り下がる。

どちらを選ぶかは、僕は最初から見えている。
自己保身。
彼女のへりくだる態度も、従順さも、すべてそこから来ているに過ぎない。

既に半分バレている淫猥さを守るよりも、痛みから逃れるほうが、間違いなく彼女の優先順位は高い。

「言います…」

何度か叩かれた後に、彼女は口を開く。

「出会ってすぐにホテルに行って、足を舐めさせてもらいました…」

独白が始まる。
守り続けてきたものが崩れ、ギリギリで保ってきた女の優位さを手放す。
自分でも、出会い系が好きなわけではない。
でも、性欲にはかなわない。
清くあり続けたくても、私は、子宮の疼きに負けている…

内容について、詳しく書くことはしない。
詰問を終えた頃、彼女の股間からは太ももまで伝う糸が引いていた。

「じゃあ、ご褒美に大好きな足を舐めようか」
「…ありがとうございます」

話し終わった後に、僕は彼女の願望を叶える。

明奈はすぐに足の先に顔を寄せ、舐める。
指の一本一本にむしゃぶりつくように舌を絡ませ、じゅるじゅると音を立てながら、彼女は嬉しそうに奉仕を始めた。

初めてのアナル調教

明奈はもともと、自分の内側を人に見せることが大の苦手である。

SMしたい。
踏まれたい。バカにされたい。
責め立てられてたい。
あれもしたい。これもしたい。

一つだって、伝えられなかった。
何のしがらみもない、出会い系であっただけの行きずりの男にすら、自分を出すことができなかった。

彼女のプライドがそうさせた。
自分自身では分かり切っている。どうしようもない、いやらしい女だと。
だが、それを人に悟られるのは絶対に許されなかった。

彼女の「変態的妄想」はもちろん、足を舐めるだけのはずがなかった。
ホテルの中で、彼女の願望はあれもこれも、叶えられていった。
ろくでもないものも、すべて。

そして、いくつかのリクエストの中の最後の一つは

「アナルセックスが、してみたいです…」

だった。
彼女を崩す最後の仕上げをとして、浣腸をしてからアナル調教を行う。

アナルはいきなりできるもんじゃない、丁寧にほぐさないと…などとしたり顔で解説しているものもあるが、真実ではない。
入る人は最初から入る。
ただの体質の差である。

明菜はとくに問題ないタイプのほうだった。
しかも、もともと適性があるようで、初めて入れた指に

「気持ちいい…」

という感想を漏らしていた。
1本だった指を、すぐに4本まで飲み込む。

僕は空いている方の手で、バイブを前の穴に挿入する。

「ああっ」

なじみのある快楽に、声が漏れる。
だが、それはいつもよりずっと深い。
アナルの指と、同時に動かされているから。

おっ、おお…

明菜の喉から絞り出される声が、動物的なものに変わる。

穴扱いされ、見下されてイく


それは、もはや人見知りをしていた女のものではない。

「穴」

僕は、端的に、侮蔑の言葉を投げつける。
明菜は、ぶんぶんと首を振る。

「お前はただの穴、だろ」

他人にへりくだるのには抵抗がない彼女が、唯一守っている、自分の一番深い所。
性的な、あさましさ。
それは絶対に他人に知られてはならないものだし、具体的に認めることはどうしてもできないものだった。
侮蔑の言葉に屈したときは、彼女の全てが屈した瞬間なのだ。

「返事がないなら、やめるよ」

僕は動きを止めて、手を引き抜こうとする。

「…嫌です」

「穴」

「…」

「女じゃない、ただの穴」

僕はさらに挑発する。
時々、アナルとバイブを動かす。

葛藤が深まる。
快楽と、プライドの狭間に挟まって、身動きの取れない自分。
でも、そこで選ぶものはすでに決まっていた。

「返事は?」

彼女が見つけられなかった、ノーマルの世界での居場所。
初めて体験する、SMの世界。
求め続けた、堕ちる快楽。

今日を逃せば、永遠に手に入らないかもしれない、本当の自分。
叩かれ、苛まれ、やっと気づく。
自分自身を堰き止めていた、ぼろぼろのプライドに。

長い沈黙のあとに、明菜は言葉を絞り出した。

「…ごめんなさい、私は穴です」

自分でも大嫌いな、自分を手放す。
手放した後は、タガが外れる。

穴の快楽に耽溺する。
嬌声は、叫び声に変わる。

「入れてください」
「私は穴です」

ただその言葉通りに、乱暴に、まるで女の尊厳は無視して、自分の好き勝手にそれを使った。
犯されている間中、明奈は「ごめんなさい」と言い続けていた。

何に対する謝罪なのだろう?

「感じてごめんなさい」
「わざわざ犯してもらってごめんなさい」
「女になってごめんなさい」

様々な解釈がある。
言葉の意味は、きっと彼女自身もよく分かっていない。
僕に伝えたかったわけですら無かったかもしれない。

ただそう言いたかっただけなのだろう。
惨めに謝る自分こそが、彼女の望んだ自分の姿だったのだから。

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